
リン酸と消泡剤とは?金属の腐食防止加工について
金属は錆びる物なので加工が必要になる
家で金属を使った工作などをしていて、適当に切った後、素材が錆びてしまったという経験がある人もいるのではないでしょうか。金属が錆びるというのは知識として知っているはずですが、日常生活の中で使う金属製品が皆錆びていく訳ではないので、これはあまり意識されにくい現象です。電化製品などに使われている金属はリン酸処理という表面を保護する処理をされているため、腐食しにくくなっているのです。もし折れてしまったり、表面以外の部分が露出してしまったりしたら、そこから腐食が進んでしまうので注意が必要です。リン酸による腐食防止は大昔から、それこそ古代エジプトのピラミッドを作っていたような時代から使われており、歴史のある腐食防止加工なのです。
リン酸だけでなく消泡剤も必要
リン酸処理をする場合にもう一つ必要なのが、消泡剤です。金属をリン酸で加工すると泡が発生するため、そのままにすると表面がザラザラに仕上がってしまいます。どんな製品でも金属なのにザラザラだったとしたら完成品とは呼べないでしょう。見た目が悪いだけでなく、リン酸による腐食防止効果も下がってしまうので、ここに消泡剤を使うことで、泡を消して表面をなめらかに仕上げられるのです。金属のリン酸処理に消泡剤は必要不可欠のもので、必ずセットで使われます。金属製品とひと言で言ってもありとあらゆる分野で金属は使われています。そのため、その腐食防止加工もまた広い分野で行われており、リン酸と消泡剤は非常に需要の高い素材になっています。
建造物の建築では、スチールの部材が用いられることが多いです。リン酸処理はスチールの部材を錆から守ることを目的に行います。